ハクバノ王子サマ 純愛適齢期 第01話あらすじ

「私は、誰にも選ばれなかったから独りなんだ」――


カップルや家族連れで賑わう休日の街にいると、一人でいることが嫌でも目立つ。原多香子(優香)、32歳。恋愛の経験はあるけれど、いつも泣いて終わりを迎えていた。ふと気が付けば周りの男たちはみんな誰かのものになっていて、日々の努力と高価な基礎化粧品で保ってきた美貌も、そろそろ重力には逆らえなくなってきている。

孤独と不安で破裂しそうな毎日。そんな多香子が古文教師として勤めるのは、『小田原女子高等学校』。多香子はその美しさと融通の利かない性格から、生徒から『タカコサマ』と呼ばれていた。二学期の始業式。新学期に胸躍らせ、弾けるような若さではしゃぐ女子高生の輝きが、今の多香子の目に痛い。「夏をひとつ越えたくらいで人生が変わるほど、この世は甘くないのに」そう思っていた多香子だが…。

転機は突然訪れる。新しく若い男性教師が赴任してきたのだ。彼の名前は小津晃太郎(三浦貴大)、25歳。いったんは一般企業に就職したものの、3年で辞めて高校教師になったという変わり種だ。「5年ぶりの若い男よ!」同僚の女性教師・森秀美(山田真歩)や生徒たちが色めきたつなか、「25歳じゃ年下すぎる…」と戸惑う多香子。しかし当の小津は、「騒いでいただくのはありがたいですが、残念ながら年下には全く興味がありません」と堂々と生徒に宣言。「僕が恋愛に関して決めていることはひとつ。つき合っている女性は絶対に泣かせない」小津の言葉は、恋に泣いてきた多香子の胸に刺さる。そんな多香子を、先輩教師の黒沢明夫(中村俊介)は意味ありげに見つめていて…。 小津は多香子が担任を務めるクラスの副担任となり、ふたりの距離はぐっと近づく。ハツラツとしていて、生徒の扱いも上手い小津にどんどん惹かれていく多香子。そしてついに、小津から食事の誘いが…!「この新学期は何かが起こるかもしれない」そう思う多香子だった。

多香子・ユウコ・秀美が集う、いつもの女子会。「あのね、年下の男とつき合うのは流行りじゃないからね。当然の権利!」。居酒屋の一角で、多香子の親友・ユウコ(市川実和子)は、そうまくしたてた。同年代の本音がぶっちゃけられるこの女子会は、多香子の数少ないストレス発散の場だ。「かけてる化粧代と努力の分、若い男とつき合う権利があるの!」とユウコ。女子会メンバーに背中を押され、改めて小津を男として意識する多香子だった。

一方の男子会。晃太郎を中心に集うメンバーは、幼馴染の今村高志(柳下大)と、サラリーマン時代の取引先の商社マン江川(新井浩文)だ。晃太郎が多香子を食事に誘ったことを白状すると、男子会もヒートアップ。「ただ仕事の話を聞きたいだけだよ」と弁明する晃太郎に、「向こうは30を越えた女だぞ?食いつきが違うぞ」と脅す今村。それでも、多香子を憎からず思っていることは否定できない晃太郎なのだった。

恋の始まりを自覚した女の朝は忙しい。多香子だってそれは同じだ。いつもより一時間早く起きて、パックしてストレッチして、服で悩んでメイクに気合いを入れて。職場で晃太郎と視線が絡むたび、ふとした瞬間に微笑みあうたび、多香子のテンションは上がっていく。30歳を越えた今でも、恋する気持ちは十代の頃と何も変わらない――そう実感する多香子だった。

その日の夜、職員総出で晃太郎の歓迎会が行われた。晃太郎の隣を後輩の菅原里奈に奪われ、出遅れた感のある多香子。そんな多香子に、秀美が助け船を出す。「小津先生、年下には興味がないとおっしゃっていましたけど、年上はどうですか?」ドキッとしてその返答を待つ多香子。小津の答えは―― 「いえ、年上とか年下とかそういうことを言いたかった訳じゃなくて。婚約者が女子高で働くことを心配していたもんですから」 なんと小津には、イギリスに留学中の婚約者がいたのだ。周囲がはやし立てるなか、多香子は平静を装うのが精いっぱいだった。

逃げ込んだ洗面所の鏡に映る、自分の姿。夕方になると鏡が怖いと思うようになったのは、20代の後半から。今の自分はもう32歳。7つも下でも、いいなと思った男はすでに人のもの。 短い夢に破れ、打ちひしがれる多香子を察して歩み寄ったのは、黒沢だった。気づいた多香子は、逃げるようにその場を去る。実は多香子と黒沢の間には、人には言えない過去があった。黒沢の薬指に光るプラチナのリングに、あの頃は何度涙を流したかわからない。もう吹っ切れたはずなのに…。

婚約者がいるくせに真っ直ぐな魅力で多香子の心をかき乱す晃太郎と、大人の優しさと狡さで古傷をうずかせる黒沢。入り乱れる恋愛模様は複雑に絡まり合い、ますます多香子を悩ませてゆく――



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